「手術」と聞くと、「入院」や「長時間手術」などが連想されますが、自毛植毛の場合は異なります。まず、自毛植毛手術は1回の手術で終わることがほとんどです。手術の時間は数時間と短く、入院は不要で日帰りが可能です。また術式によって通院は数回もしくは不要なこともあります。
ただし、1回の手術で植毛できる株数は医師やクリニックのレベルに準じているため、最初の医師やクリニック選びの際には注意が必要です。
自毛植毛手術のほとんどは術式問わず、ほとんどが1度の手術で完了します。日帰り手術も可能です。
自毛植毛手術は大きく分けて下記の方法があります。
メスで後頭部の頭皮を切り取り移植する方法。毛髪を皮膚ごと切り取るため、毛根自体の切断率が低く、定着しやすいドラフトを採取できると言われている。しかし、皮膚に縫い目が傷跡として残るため、術後の定期的なメンテナンスが必要。
パンチブレードで株を採取し、移植する方法。メスを使わず、極小の穴を開けてそこに採取した毛髪を移植していく。傷ができにくく、毛根の生着率も高い。また術後のメンテナンスが不要で、社会復帰も早い。
医療用ロボット「ARTAS」が毛包を採取し、移植は人の手で行うというもの。FUE植毛の一種とも言えます。費用が比較的安いが、まだ人の手ほど繊細な動きが再現できないため、手術に時間がかかる。
MIRAI法は、頭皮を切らない自毛植毛「FUE法」を、独自の研究開発によりさらに進化させた親和クリニックオリジナルの自毛植毛です。
NC-MIRAI(ナチュラルカバーリング-ミライ)法は、親和クリニックオリジナルの自毛植毛「MIRAI法」をさらに改良した方法です。
1,000~1,500グラフト程度の施術は約3~6時間かかるとされています。
麻酔が効きにくかったり、長時間同じ態勢でいることが苦しく感じてしまう方もおられるため、手術時間は人によって異なります。細かく休憩を取って体調を考慮しながら施術を行うことが可能ですので、初めての施術で不安を感じてしまう方でもご安心ください。
株の採取速度はMIRAI法で毎時1,500~2,000株、NC-MIRAI法で毎時600~1,000株が平均で、日帰りでの施術が可能です。自毛植毛手術の場合、グラフトの採取から移植までの時間は短ければ短いほど良いとされているので、手術時間が短い方が生着率は高くなります。
2,000~3,000グラフト程度の施術は約6~8時間かかるとされています。
施術が丸1日かかる場合、グラフト採取後に軽食を挟んでリラックスしながら休憩時間を過ごし、そのあと施術を再開するという方もいらっしゃいます。
大量に植毛する場合、回数を分けて手術することもあります。一般的なクリニックの場合、1度の移植株数は1,600株程度ですが、大量植毛の場合は平均して約4,000~5,000株の移植になります。1度で完了しない場合は、回数を分ける必要があります。
FUT法の場合、縫合の跡が目立つため、手術の1~2週間後に来院し、抜糸する必要があります。
FUE法・MIRAI法・NC-MIRAI法の場合は、手術の際にメスを使うことがないため通院の必要がありません。特にMIRAI法・NC-MIRAI法はドナーの採取時と移植時どちらも極細の筒状パンチブレードを使用するので手術の傷が小さく済みます。そのため傷跡として残りにくく、尚且つ回復が早いという特徴があります。
手術後5日~1週間程度でドナー採取時のかさぶたができはじめ、10日~2週間ほど経つ頃に、かさぶたが取れて頭皮が落ち着いてきます。自然治癒による回復を待つため、術後に通院していただく必要がありません。手術翌日には経過観察と消毒、洗髪のアフターフォローをいたしますので、術後すぐの過ごし方が不安な方はぜひご利用ください。
手術当日は、医師と共に手術前の最終確認、決定を行います。頭髪や頭皮の状態などを含めた身体の健康状態も診察します。
最終の確認項目は以下となります。この段階で不安や疑問に思うこと、ご希望があればご相談ください。
手術の説明を受け、最終確認が終了しましたら、お会計となります。
お支払いには現金払いの他、各種クレジットカード、メディカルローンをご用意しております。
お会計が終了したら、施術の準備を行います。まずは施術着に着替えていただきます。
その後、ドナーを採取する頭皮のチェックと、マーキングで移植範囲の確認を行います。そして、グラフトを採取するための刈り上げを行います。(NC-MIRAI法は刈り上げる必要はありません)
手術は熟練の医師、看護師が一丸となり、チームで行います。手術は大きく分けて「グラフト採取」「移植ホール作成」「グラフト移植」の工程で行われます。
刈り上げた部分にまずは局所麻酔を行います。人によっては、麻酔時に気分を落ち着かせるために鎮静剤を使用することもあります。その後、患者さまの毛髪から健康なグラフトを採取します。頭皮が硬い人、毛が柔らかい人、癖っ毛の人など様々なため、人力で極細のパンチブレードを使い、限りなく損傷を抑え少しずつ採取していきます。
生着率を上げるために重要なグラフトの保存液は長年の研究と実践の結果から、適切な温度管理の下、株の生命維持に最適なものを使用しています。
移植ホール作成のため局所麻酔を行います。グラフト採取時と同様に、患者さまの体調に合わせて処置を行います。麻酔がしっかりと効いた後に、採取したグラフトを移植していくホールを作成します。親和クリニックの場合、独自に開発したパンチブレードを使用し約0.5mm-0.6mmの世界最小のホールを作成します。パンチブレードで作成した穴は出血していますが、出血している状態は生着に大変適した環境なので問題ございません。
施術中に麻酔の効き目が弱くなった時は、麻酔を増やして様子を見ながら施術を継続いたします。痛み止めの内服薬も常備されているのでご安心ください。鎮静剤の影響によって気分が不快になったり、長時間同じ態勢でいることが苦しいという患者さまは、体調が優れるまで細かい休憩を挟みながら、施術を継続いたします。
パンチブレードで作成した約0.5mm-0.6mmの移植ホールに、採取したグラフトを移植していきます。ホールに無理やり植え付けるのではなく、非接触性の空気圧インプランターで、スポッ、スポッと植え付けていくイメージです。
施術後は、グラフト採取時に刈り上げた後頭部をカバーするための、ヘアシートを装着します。
(※NC-MIRAI法の場合は髪の刈り上げがないため、ヘアシートは不要です)
また、移植した部分をガーゼで保護、しっかり包帯で巻いて固定します。帰宅時はクリニックに用意してあるニット帽子をかぶって帰宅すれば、包帯も気になりません。ガーゼと包帯は、手術翌日の入浴後から外すことできます。
手術翌日に来院していただき、専門スタッフが洗髪を行います。術後に自分で洗髪することに不安を感じる方も多いからです。クリニックで丁寧に洗髪することで、移植部分にかさぶたができにくく、感染症の予防や違和感を緩和する効果もあります。ニキビ発症などの頭皮トラブルがある場合は処方薬を使用し、適切な方法で洗髪を行います。
手術当日は、移植した部位やクラフトを採取した部位などはとてもデリケートになっています。強い力で圧迫したり、爪でひっかけたりしないようご注意ください。また、雑菌の増殖により頭皮環境が悪化する恐れがあるため、手術後の洗髪は可能ですが、慎重に行いましょう。ほどよい力で、かつ清潔を保つよう洗髪してください。
ほかにも、生活習慣への注意が必要です。
頭皮に刺激を与えないこともそうですが、過度な運動や飲酒などの血行を促進させる行動、喫煙などの血流を阻害する行動はなるべく避けましょう。いずれもグラフトの高い生着率を維持するために重要です。直射日光もダメージになりかねないので、極力避けるようにしてください。
いずれも患者さまの生活スタイルによって実行することが難しい場合があります。その際は、患者さまに合った術後の過ごし方をご提案、アドバイスいたします。
自毛植毛は誰でも必ず適用できる手術というわけではありません。
自毛植毛を受けられない方については、大きく分けていえば頭髪の状態が自毛植毛に適していないタイプの方と、持病などによって治療を受ける事が出来ないタイプの方で分ける事が出来ます。
まず、最も簡単な例としてはそもそもドナーとなる頭髪が無い方です。
自毛植毛は薄毛でも髪が残っている事が多い後頭部からドナーを採取し、薄毛部分に移植しますが、そもそもドナー部分にも髪が残っていない場合は移植を行う事が出来ません。
そのため、自毛植毛を検討する場合は出来る限り早いタイミングで開始して頂き、十分にドナーを採取できる時の治療をおすすめします。
また薄毛の種類についても注意が必要で、髪が抜けて密度が薄くなっているタイプの方は自毛植毛による改善が可能なのですが、髪の密度はあるものの細くなってしまう事が原因で薄毛に見えるタイプの方は、髪が本来の太さ、ハリを取り戻すような治療方法も併せておすすめします。
自毛植毛が受けられなくなる代表的な持病に、糖尿病があります。
糖尿病の方の場合は傷の回復が遅くなってしまうため、治療後の傷口が化膿してしまう危険性などがあるためで、そもそも糖尿病の方の場合は手術という行為へのリスクが高まってしまいます。
ただ、これは旧来のドナー採取による治療法の場合で、当院のMIRAI(ミライ)法では傷口も小さく、負担が少ないため自毛植毛の適用が可能となる場合が多くありますので、一度ご相談下さい。
また、皮膚疾患をお持ちの方や、怪我や事故による瘢痕をお持ちの方への移植につきましても、傷や状況の程度によって移植適応時期もございます。
その他にも、手術後の初期脱毛などによるストレスが過剰になり悪影響となりやすい事から、精神疾患を持っているような方も自毛植毛はあまりお勧めしていません。
以上が、自毛植毛を受けられない方に関しての簡単な説明となりますが、頭髪の状態や健康面などから、どのような方法での治療が最適かについて詳しくお話させて頂きますので、まずは一度ご相談下さい。
A. 自毛植毛手術は外科的手術となるため、事前に採血が必要となります。
採血の結果は翌日以降に発行されますので、カウンセリングにご来院頂いた際に採血をして頂き、最短で2日目以降のご案内となります。他の医療機関で事前に血液検査を受け、その検査結果をFAX等であらかじめ送っていただけると、予約状況によってはカウンセリング当日の手術も可能です。
A. 髪型を変えていただく必要はありません。NC-MIRAI法の場合なら、後頭部の毛髪の長さを、理想は6cm以上、最低4cm以上残していただければ、手術後の傷跡が隠れて目立ちません。
手術の前日は洗髪して頭皮を清潔に保ち、当日は整髪料などはつけずにご来院ください。
A. 植毛手術前には、下記のような薬は使用を中止して頂くようお願いしております。
・血行の促進を促す効果のあるAGA内服薬
・その他血液をサラサラにする薬
薄毛の原因物質を抑制し、抜け毛予防効果のあるAGA治療薬や、ビタミン・ミネラルなどのサプリメントは術前術後問わず服用を続けて問題ありません。詳しく確認をしたい方はカウンセリング時にご相談ください。
また、外用の育毛剤は手術前日まで使用可能で、術後は1~2週間あけて様子を見ながら再開してください。
A. 手術当日は麻酔等の影響で運転はできません。
必ず公共の交通機関を使うか、他の人に運転してもらってお越しください。駅までの移動も車の運転は避けていただきますようお願いいたします。
翌朝には麻酔の影響は無くなっていますので、手術後、近隣のホテルに宿泊していただければ、お車での来院でも手術が可能になります。
A. 麻酔アレルギーのある方は、ドクターの判断によっては手術へとご案内出来兼ねる可能性がございます。必ず診察を受けて頂く必要がございますので、お問い合せ頂く際に事前に申告されて下さい。
A. 可能ですが、手術中に結着増毛が取れてしまう可能性があります。ご了承ください。
自毛植毛においては、手術後すぐには効果を実感しにくく、更には日常生活への復帰においてもご不安な点が多々あるかと思われます。そのため信頼のできる、安心して相談できるクリニックを選ぶことが非常に重要な点と考えております。
親和クリニックでは、手術前に患者さま一人ひとりの頭皮の状態や、職種、ご予定を加味した上で、アドバイスをして、治療スケジュールのご提案を行っております。薄毛について少しでもご不安に思うことがあれば、お気軽に無料メール相談・無料相談のご予約をご活用ください。
診療時間内(10時〜19時)のお問い合わせには2時間以内、診療時間外は翌診療開始時間より2時間以内にご返信いたします。
無料カウンセリングでは豊富な症例写真をご紹介しながら、患者さまのお悩みが解決できる最適な薄毛治療についてご提案いたします。
複数のクリニックの意見を聞いてみたいという方やセカンドオピニオンを希望される方もお気軽にご相談ください。