「円形脱毛症」は女性に多くみられる症状です。円形脱毛症というとストレスが原因で起こると考えられがちですが、それだけではありません。近年では甲状腺の病気や膠原病など、自己免疫疾患の影響が大きいのではないかと考えられています。円形脱毛症が重症化すると頭部全体や全身の毛が抜け落ちてしまう場合があるので、早めに対処することが大切です。ここでは、女性の円形脱毛症の主な原因と症状の特徴について解説します。
女性の円形脱毛症はどうして起こるのでしょうか。まずは基本的な知識や原因についてご紹介します。
コインのように円形や楕円形に毛が抜ける疾患です。局所的に薄毛になった部分は「脱毛巣」と呼ばれます。何の前触れもなく、突然発症することが多いのが特徴です。自分では脱毛していることに気がつかず、美容院で指摘されてショックを受ける人も少なくありません。円形脱毛症の発症率は、人種や年齢を問わず、約2%と言われています。そのうち、30〜40%は遺伝的要因が関与しているようです。
円形脱毛症になっても、ほとんどの場合は進行が止まれば自然に治ります。しかし、重症化すると脱毛巣がどんどん拡大したり、複数できたりすることがあります。さらに進行することによって、頭部全体の毛髪はおろか、まゆ毛やまつ毛、体毛といった全身の毛に至るまで抜け落ちてしまう可能性もあると言われています。
女性が円形脱毛症になる主な原因として、以下の4つが挙げられます。それぞれ詳しくみていきましょう。
最近の研究では、円形脱毛症は免疫の異常による自己免疫疾患だとする説が有力視されています。自己免疫疾患とは、本来は細菌やウイルスなどの外敵から身体を守るべきリンパ球が、自分自身に対して免疫反応を起こす病気です。免疫機能を持つTリンパ球が毛包組織(毛髪を生み出す組織)に攻撃を仕掛けることによって、円形脱毛症を発症するのではないかと考えられています。
ただし、詳しいメカニズムについては、まだはっきりと解明されていないのが現状です。また、甲状腺や膠原病など、ほかの免疫疾患によって円形脱毛症を発症するケースもあります。
円形脱毛症の原因といえば、真っ先にストレスを思い浮かべる人も多いようですが、その科学的根拠は乏しいとされています。しかし、まれに精神的ストレスが引き金になって脱毛症を発症することもあるようです。強いストレスが交感神経やホルモンに悪影響を及ぼすこと、血行不良や自己免疫疾患、内分泌異常などを引き起こし、結果的に円形脱毛症に至る場合があります。
円形脱毛症が発症しやすい体質は遺伝すると考えられています。たとえば一卵性双生児の片方が発症した場合、もう片方も円形脱毛症になる可能性は高くなります。しかし、家族に円形脱毛症の患者がいるからといって、必ずしも遺伝するわけではありません。生活習慣によっては発症しないケースもあるので、あまり神経質に捉えないほうがいいでしょう。
アトピー性皮膚炎の患者は、円形脱毛症を併発しやすいと言われています。円形脱毛症の実に23%がアトピー性皮膚炎を合併しているというデータも発表されており、両者の関係性の深さが伺えます。
女性の円形脱毛症にはいくつかの種類があります。症状によって治療法が変わってくるので、それぞれの違いや特徴を把握しておきましょう。
一般的な単発型タイプで、10円玉~500円玉サイズの脱毛巣が1カ所にのみに発生します。
単発型が悪化することによって起こります。2ヵ所から数ヵ所の脱毛巣が認められるのが特徴です。多発型の場合、症状が何度も繰り返されることも少なくないと言われています。
脱毛部分が拡大して、頭部全体に及びます。全頭型の円形脱毛症がさらに進行すると、髪の毛がすべて抜け落ちてしまう症状がみられます。
文字通り、蛇がうねるような形で髪の毛が抜けるタイプです。後頭部から側頭部にかけて脱毛することが多く、帯状につながって脱毛する場合もあります。
全頭型の円形脱毛症がさらに悪化して、頭部はもとより、まゆ毛やまつ毛、わき毛など全身の毛が抜け落ちてしまうタイプです。かなり重症化したケースで、治療が長期間にわたる可能性があります。
女性の円形脱毛症は突然発症することが多いので、日頃から予防に努めることが大切です。主な予防法として、以下のものがあります。
頭皮環境を清潔に保ち、髪全体に栄養が行き渡るように丁寧なシャンプーを心がけましょう。とはいえ、過度なマッサージは禁物です。円形脱毛症を発症する人はアトピー性皮膚炎の因子を持っている可能性が高く、シャンプーの刺激でアレルギー反応を起こす可能性もあります。低刺激のシャンプーを選び、指の腹を使ってやさしくもみ洗いしてください。洗い上げたら、シャンプーが残らないようにぬるま湯でしっかりすすぎましょう。
ストレスや疲れが溜まると、免疫力が低下して円形脱毛症を発症することがあります。日頃から十分な睡眠をとり、規則正しい生活を心がけましょう。飲酒や喫煙の習慣のある人は、まずお酒やタバコを控えることから始めてください。日常生活の中で、手軽にストレス解消できる方法を見つけておくことをおすすめします。
医学的な観点からみると、円形脱毛症に効果のある食べものは特にありません。しかしながら、毎日の食生活は毛髪の発育に少なからず影響を与えます。必要な栄養素が不足すると、髪の毛が育たなくなる可能性があるので注意が必要です。亜鉛やミネラル、タンパク質など、髪の毛の成長を促す栄養素が含まれた食品を意識して摂取するようにしましょう。
円形脱毛の症状は、軽度のものから完治が難しいものまで、様々な種類があります。症状が軽ければ自然治癒する可能性もありますが、重症化すると脱毛症状が広範囲に及び、頭部全体や全身の毛が抜け落ちるケースがあるので注意が必要です。
治療を長引かせないためにも、症状に気づいたら早めに皮膚科や薄毛専門のクリニックで診てもらいましょう。ある日突然発症することも多いので、日頃から予防に努めることが大切です。
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