パーマでハゲるのは嘘?本当?
パーマによる髪の傷みでハゲにはなりません。しかし髪や頭皮への影響が全くない訳ではありません。
パーマ液に含まれる化学物質は、髪を傷めたり頭皮に刺激を与えてしまう可能性があり、
頻繁なパーマや不適切な施術は、髪の弾力性を失わせ、抜け毛を増やす要因となり得るのです。
また、頭皮のダメージは毛根の健康に影響を及ぼし、長期的には薄毛につながる可能性もあります。
今回はパーマがハゲにつながる理由から対策まで詳しく解説していきます。
パーマがハゲにつながる理由
髪が傷んで細くなってしまう
パーマによる髪の傷みと細くなるメカニズムは、主に2つの要因によって引き起こされます。
パーマ液による毛髪内部への影響
パーマ液は特殊な薬品で髪の内部構造を一時的に壊し、新しい形に整えます。1剤で髪をやわらかくし、2剤でその形を固定することで、思い通りのカールやウェーブを作ります。
しかし、このプロセスで髪の強度や弾力が低下したり、水分保持力が弱くなったりすることがあります。
キューティクルへのダメージ
パーマ液のアルカリ性成分は、毛髪の最外層であるキューティクルを開かせてしまいます。キューティクルは髪を保護する重要な役割を果たしているため、これが損傷すると髪の内部構造が露出し、水分や栄養分の保持が困難になります。その結果、髪は乾燥しやすくなり、パサつきや切れ毛が増加する可能性があります。
パーマによるこれらのダメージが蓄積されると、髪の太さが減少し、細くなってしまうことがあります。髪が細くなると、全体的に髪のボリュームが減ったように見えるため、実際には抜け毛が増えていなくても薄毛のように見え、「パーマによってハゲてしまった。」と感じる方がいるようですが、パーマによる髪の毛の傷みや細くなることが直接的に脱毛や薄毛を引き起こすわけではありません。
ただし、過度なパーマの繰り返しや不適切な施術は、長期的に髪の健康を損なう可能性があるということも理解しておくことが大切です。
頭皮が炎症を起こすリスクがある
パーマ液の成分が頭皮に与えるダメージと、それによって引き起こされる炎症のリスクがハゲにつながる可能性もあります。
パーマ液の成分と頭皮への影響
パーマ液の1剤は強いアルカリ性で、弱酸性に保たれている頭皮に刺激を与え、炎症やかゆみなどの問題を引き起こす可能性があります。そのため、パーマ施術時は頭皮への接触を最小限に抑えることが重要です。
アルカリ性のパーマ液が頭皮に接触すると、以下のような影響を及ぼす可能性があります。
- 角質層の破壊: 強アルカリ性の成分が頭皮の角質層を溶解させ、バリア機能を低下させます。
- タンパク質の変性: 頭皮の表面にあるタンパク質が変性し、頭皮の構造が崩れる可能性があります。
- 皮脂バランスの乱れ: アルカリ性の刺激により、皮脂の分泌バランスが乱れることがあります。
上記のような頭皮の炎症が長期化または繰り返し発生すると、ハゲに繋がるようなリスクが高まります。
炎症による症状は下記のようなものがあげられます。
- 毛根へのダメージ: 炎症により毛根が弱まり、健康な髪の成長が阻害される可能性があります。
- ヘアサイクルの乱れ: 炎症によるストレスが、正常なヘアサイクルを乱し、成長期の短縮や休止期の延長を引き起こす可能性があります。
- 抜け毛の増加: 炎症が続くと、抜け毛が増加し、薄毛の進行につながる可能性があります。
- 接触性皮膚炎のリスク: 重度の場合、接触性皮膚炎を引き起こし、さらなる頭皮ダメージと脱毛のリスクが高まります。
パーマでハゲないための対策
パーマによる髪と頭皮へのダメージは避けられませんが、適切な対策を講じることで影響を最小限に抑えることができます。以下では、パーマのダメージを軽減し、健康な髪と頭皮を維持するための効果的な方法を解説していきます。
信頼のできる美容院を選ぶ
信頼できる美容院を選ぶことは、パーマによるダメージを最小限に抑える重要な第一歩です。
髪に優しい低刺激のパーマ薬剤を使用し、最新の技術や手法を取り入れているサロンを探しましょう。
さらに、髪や頭皮の状態に合わせた適切なアドバイスができる美容院を選ぶことで、より安全で効果的なパーマ施術が期待できます。
パーマとヘアカラーは同時にかけない
パーマとヘアカラーを同時に施術することは、髪に過度な負担をかけるため避けるのが好ましいです。
両者とも化学処理を伴うため、同時に行うと髪の構造を大きく変化させ、深刻なダメージを引き起こす可能性があります。
これにより、髪の乾燥、パサつき、切れ毛が増加し、最悪の場合、髪が溶けてしまうこともあります。また、頭皮への刺激も倍増し、炎症や痛みを引き起こす恐れがあるため、パーマとカラーは少なくとも2週間以上間隔を空けて行うことが推奨されます。
パーマをかける頻度に注意する
パーマを短期間で繰り返し行うことは、髪と頭皮に以下のような深刻なダメージを与える可能性があります。
- 1.髪の過度な乾燥とパサつき
- 2.髪の弾力性と強度の低下
- 3.切れ毛や枝毛の増加
- 4.頭皮の炎症や刺激
- 5.長期的な髪の健康への悪影響
パーマ後の髪や頭皮をしっかりケアする
パーマ後の適切なヘアケアは、髪と頭皮の健康、パーマの持続性を高めるために不可欠です。以下に、パーマ後のヘアケアの重要なポイントを詳しく説明します。
髪に優しいシャンプーとトリートメント
パーマ後の髪は特に傷みやすいため、適切なシャンプーとトリートメントの選択が重要です。
シャンプー選び:
- 弱酸性のアミノ酸系シャンプーを選ぶ
- 保湿成分(ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなど)が豊富な製品を使用
- パーマヘア専用のシャンプーを検討
- 毎回のシャンプー後にトリートメントを行う
- 髪の内部まで浸透するタイプの製品を選ぶ
- 週1回程度は集中トリートメントを実施
洗髪後は、髪をしっかりと乾かすことが重要です。
- タオルで優しく水分を取り除く(ゴシゴシこすらない)
- 冷風から始め、徐々に温風に切り替える
- 根元から毛先に向かって乾かす
- 指でカールを整えながら乾かす
育毛剤を使用する場合は、アルコールを含まないものを選びましょう。
- アルコールは頭皮や髪を乾燥させる可能性がある
- 植物由来の成分を含む育毛剤が適している
- 頭皮マッサージと併用することで効果を高める
- 紫外線対策:帽子や日傘を使用し、UV防止スプレーを活用
- ブラッシング:広い歯のコームを使用し、優しくとかす
- 睡眠時のケア:シルクやサテンの枕カバーを使用し、摩擦を減らす
- 栄養バランス:タンパク質やビタミンを十分に摂取し、髪の内側から健康にする
パーマの種類による違い
パーマの種類によって、髪や頭皮へのダメージの程度は異なります。
ここでは、代表的なパーマの種類とそれぞれが与える影響について説明し、より安全な選択肢をご紹介します。
髪の傷みが少ないパーマ
水パーマ
水パーマは、従来のパーマ法と比較してより髪に優しい施術方法です。この技法は、パーマ液を水で希釈し、少量の薬剤で効果を得ることが特徴です。
水パーマの仕組み
- 1.希釈したパーマ液を髪に塗布
- 2.スチームを使用して薬剤を浸透させる
- 3.熱と水分の作用で髪を柔らかくし、形状を変える
また、水分を多く含むため、髪の乾燥を防ぎ、自然なウェーブを作り出せます。結果として、髪の弾力性を保ちつつ、柔らかな質感のカールを実現できます。ただし、持続性は従来のパーマよりも短い傾向があります。
クリープパーマ
クリープパーマは、髪に優しい施術方法として知られています。この技法の特徴は、少量のパーマ液を使用し、低温で時間をかけて髪を変形させることです。
クリープパーマの仕組み
- 1.少量のパーマ液を髪に塗布
- 2.低温のスチームや加熱器具で髪をゆっくりと温める
- 3.時間をかけて髪の内部構造を徐々に変化させる
コスメパーマ
コスメパーマも、髪に優しい施術方法として注目されています。この技法の特徴は、化粧品として登録された低刺激の薬剤を使用することです。
コスメパーマの仕組み
- 1.マイルドな還元剤を含む薬剤を髪に塗布
- 2.髪の内部構造を緩やかに変化させる
- 3.髪を巻いて形状を整える
結果として、自然な質感のゆるやかなカールが得られ、髪の健康状態も維持しやすくなります。また、アンモニア臭が少ないのも特徴です。ただし、くせ毛の強い髪質には効果が弱い場合があります。
髪の傷みが大きいパーマ
デジタルパーマ
デジタルパーマは、従来のパーマとは異なる仕組みで髪にカールを与える施術方法です。
デジタルパーマの仕組み
- 1.クリーム状の薬剤を使用
- 2.ロッドに電熱線を通し、直接熱を加える
- 3.熱と薬剤の相乗効果で髪の内部構造を変化させる
しかし、薬剤と熱の両方を使用するため、髪へのダメージが大きくなる以下のような傾向があります。
- キューティクルの損傷
- 髪の内部水分の蒸発
- タンパク質構造の過度な変性
ツイストパーマ
ツイストパーマは、独特の施術方法で知られるパーマの一種です。
ツイストパーマの仕組み
- 1.髪を一本一本手で捻りながらロッドに巻き付ける
- 2.捻った状態でパーマ液を塗布
- 3.熱を加えて髪の構造を変化させる
しかし、同時に以下のリスクがあります。
- 髪を強く捻ることによる物理的ダメージ
- キューティクルの剥離や損傷
- 髪の内部構造への過度な負担
パーマと薄毛関連のよくある質問
Q. パーマをかけると抜け毛が増えますか?
A. パーマ自体が直接的に抜け毛を増加させることはありません。しかし、パーマによる髪のダメージで毛先が切れやすくなり、これを「切れ毛」と呼びます。多くの人がこの切れ毛を抜け毛と勘違いすることがあります。
実際には、髪の根元から抜けているわけではなく、ダメージを受けた部分で髪が切れているだけです。ただし、頻繁なパーマは髪や頭皮への負担となるため、適度な間隔を空けることが大切です。
Q. 縮毛矯正やストレートパーマをかけるとハゲますか?
A. 縮毛矯正やストレートパーマが直接的にハゲを引き起こすことはありませんが、髪や頭皮へのダメージは避けられません。特に縮毛矯正は強力な薬剤と高温の熱を使用するため、通常のパーマよりもダメージが大きくなります。
頻繁な施術は髪を弱らせ、切れ毛や枝毛の原因となる可能性があります。また、頭皮への刺激も強いため、過度な使用は避け、適切なケアを行うことが重要です。
Q. ヘアアイロンを使うとハゲますか?
A. ヘアアイロンが直接的にハゲを引き起こすことはありませんが、頻繁な使用は髪にダメージを与えます。特に高温設定での毎日の使用は、縮毛矯正やストレートパーマ以上に髪を痛める可能性があります。
熱によるダメージが蓄積すると、髪が乾燥し、もろくなり、切れ毛や枝毛が増加します。これにより髪が細くなったり、ボリュームが減少したりして、薄毛に見える可能性があります。適切な温度設定と保護剤の使用が重要です。
Q. ブリーチやヘアカラー、白髪染めをかけるとハゲますか?
A. ブリーチ、ヘアカラー、白髪染めが直接的にハゲを引き起こすことはありませんが、いずれも髪や頭皮にダメージを与える可能性があります。特にブリーチや明るい色のヘアカラーは、強力な薬剤を使用するため、髪へのダメージが大きくなります。
これらの施術を頻繁に行うと、髪が乾燥し、もろくなり、切れ毛や枝毛が増加する可能性があります。また、頭皮への刺激も強いため、過度な使用は頭皮の健康を損なう可能性があります。
ダメージを最小限に抑えるためには、施術の間隔を適切に空け、髪や頭皮の状態を見ながら行うことが重要です。また、施術後のケアも大切で、適切なトリートメントや保湿ケアを行うことで、髪の健康を維持することができます。
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