ポニーテールなどの髪を結ぶ髪型を続けていると、牽引性脱毛症による薄毛を引き起こす可能性があります。ポニーテールが薄毛につながる原因や、その対策方法、治し方について解説します。
ポニーテールなどの髪を結ぶ髪型は、実はハゲの要因になる可能性があります。
長期間続けることで、頭皮に過度な負担がかかり、脱毛のリスクが高まります。
なぜポニーテールがハゲにつながるのか、その詳しい原因と対策について、本ページで解説していきます。
ポニーテールなど、髪を引っ張るスタイルは「牽引性脱毛症」を引き起こす可能性があります。
この脱毛症は、髪に継続的な力が加わることで発生します。以下にその理由や症状について詳しく解説します。
●牽引性脱毛症が起こる理由
牽引性脱毛症は、髪を長時間引っ張ることによって発生します。具体的には、次のようなメカニズムがあります。
・血行不良: 髪を強く引っ張ることで、頭皮の血流が悪くなります。これにより、髪の成長に必要な栄養が届きにくくなります。
・毛根への負担: 髪の根元(毛根)が常に引っ張られることで、弱くなり、髪が抜けやすくなります。
・頭皮のダメージ: 引っ張られた部分の頭皮が傷つき、髪の成長を妨げます。
●症状と特徴
牽引性脱毛症には以下のような症状があります。
・若年層でも発症: 10代や20代でも見られることがあります。
・特定部位での脱毛: 髪を結ぶ部分や分け目など、特定の場所で髪が抜けてしまいます。
・徐々に進行する: 髪が細く弱くなり、抜け毛が増えてしまいます。
・頭皮が目立つ: 抜け毛が進行すると、頭皮が露出してしまいます。
牽引性脱毛症は予防や改善が可能です。髪型を変えたり、結ぶ位置を工夫することで、頭皮への負担を軽減できます。また、休息日を設けて髪を自由にすることも効果的です。
ポニーテールなどの髪を結ぶ髪型には、牽引性脱毛症以外にも注意が必要な点があります。それは、分け目が紫外線にさらされることによるダメージです。
髪を結ぶと、分け目の部分が露出し、直接紫外線を浴びやすくなります。特に、よく外で活動する人や、いつも同じ分け目で髪を結んでいる人は注意が必要です。
紫外線に長時間さらされ続けると、頭皮が日焼けしたり乾燥したりする可能性があります。さらに、毛根にダメージを与え、髪の成長を妨げることもあります。
これらの紫外線ダメージを防ぐには、帽子を着用したり、分け目に日焼け止めを塗ったりするのが効果的です。また、分け目を時々変えることで、特定の部分に紫外線が集中するのを避けることができます。
先ほど説明したように、ポニーテールによる牽引性脱毛症は、髪の特定の部位から始まる傾向があります。
この特徴的な症状パターンについて、さらに詳しく掘り下げていきたいと思います。
●脱毛がはじまる3つの部位
・前髪の横や生え際
・もみあげ
・頭頂部の分け目
これらの部位は、ポニーテールを結ぶ際に最も強い力がかかる箇所です。髪を後ろに引っ張ることで、これらの部位の毛根に負担がかかり、徐々に薄くなっていきます。次の項目では、それぞれの部位について詳しく解説していきます。
ポニーテールで前髪の横の生え際が脱毛するのは、牽引性脱毛症の中でも最も顕著な症状の一つです。この部位が特に影響を受けやすいのは、髪を結ぶ際に最も強い張力がかかるためです。
ポニーテールを結ぶと、前髪や生え際の髪は後ろに強く引っ張られます。この継続的な力が毛根に大きな負担をかけ、血行を悪くします。血流が滞ることで、髪の成長に必要な栄養が十分に供給されなくなり、毛根が徐々に弱体化していきます。
長期間にわたってこのような状態が続くと、前髪や生え際の髪は細くなり、抜けやすくなります。さらに、頭皮も繰り返しの刺激によってダメージを受け、新しい髪の成長が妨げられる可能性があります。
もみあげ部分が脱毛するのは、牽引性脱毛症の一形態として発生します。
ポニーテールを結ぶ際、もみあげの髪が後ろに強く引っ張られます。この継続的な力が毛根に大きな負担をかけ、血行不良を引き起こします。血流が滞ることで、髪の成長に必要な栄養が十分に供給されなくなり、毛根が徐々に弱体化していきます。
さらに、もみあげは顔の側面に位置し、常に外部からの刺激にさらされやすい部位です。ポニーテールの締め付けに加え、マスクのヒモなどの外的刺激も相まって、より深刻な影響を受けやすくなります。
長期間にわたってこの状態が続くと、もみあげの髪は細くなり、抜けやすくなります。また、頭皮も繰り返しの刺激によってダメージを受け、新しい髪の成長が妨げられる可能性があります。
頭頂部の分け目部分の脱毛も牽引性脱毛症の一形態として発生します。
ポニーテールを結ぶ際、頭頂部の髪が後ろに強く引っ張られます。この継続的な力が分け目付近の毛根に大きな負担をかけ、血行不良を引き起こします。血流が滞ることで、髪の成長に必要な栄養が十分に供給されなくなり、毛根が徐々に弱体化していきます。
さらに、同じ分け目を長期間使用することで、その部分の頭皮が紫外線や外部刺激にさらされやすくなります。これにより、頭皮のダメージが蓄積し、新しい髪の成長が妨げられる可能性があります。
長期間にわたってこの状態が続くと、分け目付近の髪は細くなり、抜けやすくなります。また、頭頂部全体の髪のボリュームが減少し、薄毛が目立つようになることがあります。
ポニーテールは便利でスタイリッシュな髪型ですが、長期間続けると牽引性脱毛症のリスクが高まります。しかし、適切な方法で結ぶことで、このリスクを減らすことができます。
ここでは、ポニーテールを楽しみながら髪の健康を保つ方法や、代わりにおすすめの髪型について詳しく解説していきます。
ポニーテールを結ぶ際の髪の毛や頭皮の負担を軽減するためのポイントをいくつか紹介します。
・結ぶ位置を低くする
頭の下の方で髪を結ぶと、髪の重さが頭皮にかかりにくくなります。これにより、頭皮への負担が軽減されます。
・ゆるく結ぶ
髪をきつく引っ張って結ぶのではなく、ゆるめに結ぶことで頭皮への負担を減らせます。
髪全体に均等に力がかかるようにすることが重要です。
・結び目にアイテムを使用する
シュシュやバレッタなどの柔らかい髪飾りを使用すると、結び目に力が入りにくくなります。
これらのアイテムは髪を優しく固定し、頭皮への圧迫を軽減します。
・3~4時間おきに髪をほどく
長時間同じ位置で髪を結んでいると、頭皮への負担が蓄積します。3〜4時間おきに髪をほどいて、しばらく結ばない時間を作ることをおすすめします。
・髪の毛の量を調整する
髪の毛の量が多い場合は、全ての髪を一度に結ばずに、一部だけを結んでポニーテールにすることで負担を軽減できます。
ポニーテールを結ぶ際、髪への負担を軽減するためには、髪に優しいヘアゴムを選択することも重要です。下記に、髪に優しいヘアゴムの種類を紹介します。
・シュシュ
髪との摩擦が少なく、跡がつきにくいです。特にシルク素材のシュシュは髪に非常に優しいためおすすめです。
・スプリングゴム
コイル状のプラスチック製ゴムで、髪をきつく締め付けず、跡が残りにくいのが特徴です。
・パイルリングゴム
柔らかい生地でできており、髪を優しく束ねられるのが特徴です。
・ポニーテールチューブ
伸縮性に優れ、髪が絡まりにくいため髪の負担が少ないためおすすめです。
・バナナクリップ
ゴムではありませんが、髪を挟むだけで簡単にまとめられ、跡がつきにくいため髪の負担を極力減らすことができます。
牽引性脱毛症は適切な対策を取ることで改善が可能です。
ここでは、ポニーテールが原因で発症した牽引性脱毛症を治すための効果的な方法について詳しく解説していきます。日常的な習慣の見直しから医療的なアプローチまで、様々な対策を紹介します。
牽引性脱毛症を予防するためには、1日の中で髪を結んでいる時間を3〜4時間以内に抑えることがおすすめです。
具体的な例としては1日の中である程度髪を結ぶ時間を決めておくことが重要です。
・通勤・通学時:2時間程度
・仕事中:1〜2時間
・運動時:1時間以内 など
牽引性脱毛症を予防するためには、1日の中で髪を結んでいる時間を3〜4時間以内に抑えることがおすすめです。
具体的な例としては1日の中である程度髪を結ぶ時間を決めておくことが重要です。
牽引性脱毛症を改善するためには、髪に負担をかけにくい髪型を選ぶことが重要です。下記に、髪に優しい髪型をいくつか紹介します。
・ダウンスタイル
髪をおろした自然な状態は、頭皮への負担が最も少ない髪型です。
・ゆるめのお団子
きつく結ばず、ヘアピンの使用も最小限に抑えたゆるいお団子スタイルは比較的負担が少ないです。
・ショートヘア
髪が短いと重さによる負担が減り、ふんわりとしたボリュームも出しやすくなります。
・ボブカット
サイドにボリュームを残せるため、薄毛をカバーしつつ頭皮への負担も軽減できます。
牽引性脱毛症の改善には、頭皮マッサージによるセルフケアも効果的です。正しいマッサージを行うことで、頭皮の血行を促進し、毛根への栄養補給を助けることができます。
マッサージは指の腹を使い、円を描くように優しく行います。力加減は軽く、痛みを感じない程度に行うことが大切です。1回のマッサージは5〜10分程度を目安とし、シャンプー後やスキンケア後、寝る前などに行うのが効果的です。
マッサージにはホホバオイルやアルガンオイル、ココナッツオイルなどを使用すると、より効果が高まります。これらのオイルには保湿効果があり、頭皮の乾燥を防ぎます。
週に2〜3回のマッサージを継続することで、血行改善や毛根への栄養補給、ストレス解消、髪の成長促進などの効果が期待できます。
牽引性脱毛症が進行し、セルフケアでの改善が難しい場合は、専門のクリニックでの治療を検討することをおすすめします。クリニックでは、個々の症状に合わせた適切な治療法を提案してくれます。
一般的な治療法としては、下記のようなものがあります。
・発毛をサポートする薬物療法(ミノキシジルなど)
・頭皮に直接栄養を届けるメソセラピー
・毛髪の再生を促すヘアフィラー注入療法
特に症状が重度の場合は、自毛植毛治療も選択肢の一つとなります。
なお、親和クリニックでは女性の自毛植毛や薄毛の相談も承っています。専門医によるカウンセリングを通じて、最適な治療法を見つけることができるでしょう。
牽引性脱毛症の症例
施術前
Before
1年後
After
30代 女性
グラフト数:1,800株
費用:2,002,000円
親和クリニックでは、女性の方も安心して自毛植毛治療を受けることができます。
自毛植毛は、薄毛に悩む女性にとって効果的な治療法の一つです。
・自然な仕上がり
自毛植毛は、後頭部など薄毛の影響を受けていない部分から毛髪を採取し、気になる部分に移植します。
移植された髪は自分の本物の髪であるため、非常に自然な風合いとなり、美容師であっても気づかれにくいほどです。
・持続的な効果
移植された髪は、髪を作り出す細胞ごと移植されるため、特別なメンテナンスをせずとも何度でも生え変わり続けます。
これにより、長期的な薄毛改善効果が期待できます。
・多様なスタイリングが可能
移植して定着した髪は既存の髪と同じように扱えるため、様々なヘアスタイルを楽しむことができます。さらに、パーマやカラーリングも可能です。
・安全性
自分自身の毛髪を使用するため、身体の拒否反応などのリスクが極めて低いです。
親和クリニックでは、女性特有の薄毛の悩みに寄り添い、カウンセリングを行います。専門医による適切な診断と治療計画により、安心して自毛植毛治療を受けることができます。
女性の薄毛でお悩みの方は、ぜひ親和クリニックにご相談ください。
ずっと同じ髪型を続けることは、ハゲのリスクを高める可能性があります。主に以下の2つの観点から説明できます。
・牽引性脱毛症
毎日同じ部分の髪を引っ張ることで、頭皮に継続的な負担がかかります。これにより、毛根が弱くなり、「牽引性脱毛症」を引き起こす可能性があります。
特に、おでこの辺りが後退したり、分け目の部分に地肌が見えやすくなったりする症状が現れることがあります。
・紫外線による影響
同じ分け目を続けると、その部分の頭皮が常に日光にさらされます。紫外線は頭皮の表面だけでなく、毛母細胞や毛包幹細胞にまでダメージを与える可能性があります。これにより、髪の成長が妨げられ、薄毛や抜け毛のリスクが高まります。
これらのリスクを軽減するためには、定期的に髪型や分け目を変えることが効果的です。
オールバックは、長期間続けることで薄毛のリスクが高まる可能性があります。
主に「牽引性脱毛症」と「薄毛が目立ってしまう」という2点の要因があります。
まず、オールバックスタイルでは髪を後ろに強く引っ張るため、頭皮に持続的な負担がかかります。この状態が続くと、毛根が弱まり、髪の成長が妨げられることがあります。
特に、髪を強く引っ張ることで血行が悪化し、栄養が届きにくくなるため、牽引性脱毛症を引き起こすリスクが増加します。
次に、この要因は直接的にオールバックが薄毛を進行させるものではないのですが、オールバックににすることで生え際やM字部分の薄毛が目立ちやすくなります。
前髪を下ろしていると隠れがちな薄毛も、オールバックでは完全に露出するため、周囲からの視線が集まりやすくなります。このように、オールバックは薄毛を目立たせてしまうことがあります。
マンバンヘアは、髪を後ろでまとめるスタイルで、男性の流行りのヘアスタイルではありますが、長期間続けることで薄毛のリスクが高まる可能性があります。
その要因は「牽引性脱毛症」を引き起こしてしまうからです。
マンバンヘアでは、髪を強く引っ張って結ぶため、頭皮に持続的な負担がかかります。この牽引力は毛根にダメージを与え、血行不良を引き起こすことがあります。血流が悪化すると、髪の成長に必要な栄養が届かなくなり、結果として抜け毛が増える原因となります。
特に、AGA(男性型脱毛症)などの遺伝的要因を持つ人にとっては、マンバンヘアによる牽引はさらにリスクを高めることがあります。髪が抜けやすい状態にある場合、強い牽引力によって多くの抜け毛を引き起こす可能性があります。
薄毛を隠すのに適した髪型を選ぶことで、気になる部分を自然にカバーできます。下記にいくつかのおすすめスタイルを紹介します。
・フルバング
前髪をトップから扇形に作るフルバングは、生え際や前髪部分の薄毛をカバーするのに最適です。
・ポンパドール
前髪をねじってふんわりと持ち上げるスタイルで、髪の長さに関係なく薄毛をカバーできます。トップにボリュームが出るため、前髪や分け目が気になる方におすすめです。
・アップバング
分け目やつむじの薄毛が目立つ場合には、前髪やサイドをかき上げてボリュームを出すアップバングが効果的です。
・ゆるふわパーマ
全体的なボリューム不足には、トップや毛先にゆるふわパーマをかけることで自然な膨らみを作り、薄毛部分を目立たなくします。
・ショートヘア
ショートヘアは軽さがあり、トップのボリュームを出しやすいため、薄毛カバーに最も適したスタイルです。マッシュショートやレイヤー付きショートがおすすめです。
これらのスタイルは、美容師と相談しながら自分に合ったものを選ぶことで、より効果的に薄毛をカバーできます。
また、スタイリング剤は軽めのものを少量使うことで自然な仕上がりになります。
牽引性脱毛症以外にも、さまざまな種類の脱毛症があります。それぞれの特徴を以下に紹介します
・AGA(男性型脱毛症)
男性ホルモンの影響で進行する脱毛症で、主に額や頭頂部の髪が薄くなります。遺伝が大きな要因で、進行性のため早期治療が重要です。詳しくはこちら。
・FAGA(女性男性型脱毛症)
女性特有の脱毛症で、ホルモンバランスの変化や加齢が原因です。頭頂部や分け目が薄くなるのが特徴で、更年期以降に多く見られます。詳しくはこちら。
・びまん性脱毛症
髪全体が均一に薄くなるタイプの脱毛症です。ストレスや栄養不足、ホルモンバランスの乱れなどが原因とされ、女性に多く見られます。詳しくはこちら。
・瘢痕性脱毛症
頭皮の炎症や外傷によって毛根が破壊され、髪が生えなくなる状態です。一度失われた毛根は再生しないため、早期治療が必要です。詳しくはこちら。
・粃糠性脱毛症
フケや頭皮の炎症が原因で起こる脱毛症です。頭皮環境を整えることで改善が期待できます。詳しくはこちら。
これらの脱毛症は、それぞれ原因や治療法が異なるため、専門医への相談をおすすめします。
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